九州エネルギー問題懇話会トップページ講師コラム「エネルギーの明日」Vol.4 エネルギー問題にも賢い消費者目線を(1/3)

 

講師コラム「エネルギーの明日」

エネルギー・環境問題の専門家に、毎回、様々な角度からエネルギーの視野を広げるお話を伺います。

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Vol.4 エネルギー問題にも賢い消費者目線を

消費生活アドバイザー
石窪 奈穂美 氏

私たちはエネルギー問題をつい難しく考えがちです。けれどもエネルギー問題も、生活に身近な問題も、基本的な考え方に大きな違いはありません。大切なことは消費者として問題にどう向き合うかという姿勢にあります。今回は消費生活アドバイザーとして活躍している石窪奈穂美氏に、エネルギー問題について考えるときに気をつけたい消費者の意識について伺いました。

石窪奈穂美氏

エネルギー問題を考える視点「3E+S」

私はエネルギー問題を考える際の視点として「3E+S」が重要だと思っています。これは各視点の頭文字を取ったものです。

まず大切なことは安定供給(Energy Security)です。エネルギーの量が足りなくなると人々がパニックを起こし、オイルショック時にトイレットペーパーの買い占めに走ったような状況になってしまいます。また電気などの値段が高くなると生活に影響が出たり、企業も経営に困ることになるので、経済性(Economic Efficiency)も重要です。近年では地球温暖化など環境に配慮した環境性(Environment)も大切になってきました。この3Eに加えて、安全性(Safety)という視点があり、これはエネルギー問題の大前提になるものだと考えています。

この「3E+S」は、どれが欠けてもエネルギー問題をうまく解決できません。安定供給のためにコストを上げては生活ができませんし、コストのために安全性を犠牲にすることも許されません。すべての項目のバランスがとれていることが重要なのです。最近のエネルギー問題はどれか一つの視点に偏って議論されることが多く、もっと幅広い視野で議論する必要があると考えています。

安定供給、経済性、環境性、安全性(3E+S)

 
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