九州エネルギー問題懇話会トップページ講師コラム「エネルギーの明日」Vol.5 エネルギーと地球環境（4/5）
地球環境問題を解決するためには、太陽光や風力など再生可能エネルギーの活用が必要です。ただし、再生可能エネルギーの発電量には波があり、発電設備の設置に広大な面積が必要なことから安定供給の面で不安があります。私は従来のシステムの上にそのまま再生可能エネルギーを加えるのではなく、システムを新しいものにしなければいけないと思っています。具体的にはエネルギーの地産地消です。電気は貯めることができないので、送電網で電気を遠くへ送るのではなく、できた電気を近くで消費するのです。
これから期待される再生可能エネルギーですが、まだまだ全エネルギーに占める割合はわずかしかありません。当面は、電気をつくるときに二酸化炭素を発生しない原子力発電がベース電源としてふさわしいと考えています。
もちろん原子力発電は安全が第一です。社会のコンセンサスをとりながら原子力発電を活用し、それと併せて、再生可能エネルギーのさらなる研究や新しいシステムづくり、また環境問題を解決するための活動が必要だと考えています。
