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Vol.8 原子力の安全性と人材育成

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エネルギーの安定供給のために

日本は自前のエネルギー資源をほとんど持たない国です。エネルギー自給率(2014年)はわずか6%で、多くの資源を海外から輸入しています。そのため特定のエネルギー源に頼ってしまうのは、エネルギーの安定供給上、非常に好ましくありません。石油、石炭、天然ガス、原子力、再生可能エネルギーなど、いろいろなエネルギー源をバランスよく組み合わせて使うことが重要です。

それぞれのエネルギー源には特徴があり、メリット・デメリットがあります。残念ながらすべてにおいて優れたエネルギー源はありません。3E+S(経済性Economic Efficiency・環境保全Environment・安定供給確保Energy Security+安全Safety)の観点からも、バランスのとれた組み合わせにしておかないと、例えば海外紛争などで化石燃料の輸入ができなくなった場合、エネルギーを安定して供給できなくなってしまいます。

日本は2030年にエネルギー自給率を25%程度まで引き上げる目標を掲げています。これを実現するためには原子力はどうしても必要です。そのためには、原子力の安全性の追求は今後もずっと続いていく終わりのない課題だと思っています。これからも安全な原子力の開発に寄与する研究者であるとともに、安全性の向上を担う優秀な人材を送り出したいと考えています。

エネルギー自給率と2030年度電源構成

 
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