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Vol.13 消費行動が社会を変える!

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より良い社会のために消費者として大切なこと

では、どのような消費行動をとれば良いのでしょうか。まず「自分ごと」として考える視点が大切です。よその国のことだからと考えず、国内外で起こっている様々な問題に関心を持ち、自分のこととして考えるようにしましょう。「Think globally ,Act locally」という言葉がありますが、地球規模で考えて、行動は足元から、できることから始めることが重要なのです。

例えば「エシカル(倫理的)消費」という考え方があります。モノを購入するときに価格や品質だけでなく、環境に良いか、社会的な問題の解決に配慮しているかを選択の基準にする消費行動です。具体的には、必要なものを必要な量だけ買う、使い捨て商品ではなく長く使えるものを選ぶ、近くで生産・製造されたものを選ぶ、環境負荷や社会的不公平に影響が少ないものを選ぶといったことです。自分で選ぶのが難しい場合は、環境ラベル(エコマークや省エネラベルなど)が付いたものを目安にしたり、「グリーンコンシューマーの10原則」を参考に選ぶといいでしょう。

こうした行動を消費者がとるようになると企業や社会も変わっていきます。消費は投票行動と同じです。GDPの5割以上は家庭での消費なので、家庭消費が変わると企業や社会にも大きく影響します。最初に流れを変えるのは7%の消費者だとされています。7%の人が支持するようになると、企業もその製品を無視できなくなるからです。最初は小さい流れでも、やがて大きな流れとなって社会を変える可能性があるのです。

消費行動は必ずしも完璧を目指さなくても構いません。ベストでなくとも、ベターやグッドな選択を心掛けましょう。難しく考えて挫折してしまうより、楽しく長く続けることが大切です。

名目国内総生産(GDP)に占める家計消費等の割合(2018年)

グリーンコンシューマーの10原則

 
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