九州エネルギー問題懇話会トップページ講師コラム「エネルギーの明日」Vol.14 SDGs(持続可能な開発目標)とエネルギー環境教育(3/4)

 
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Vol.14 SDGs(持続可能な開発目標)とエネルギー環境教育

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持続可能な開発のための教育(ESD)

持続可能な開発の実現に向けては、国際機関や国、企業の政治的な合意や技術的解決策だけでなく、各個人の思考と行動の変革が必要となります。その中で教育はこの変革を実現するための重要な役割を担っています。「持続可能な開発のための教育(ESD)」と呼ばれ、環境や貧困、人権、平和、開発などの現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally、act locally)ことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことを目指す学習や活動のことで、持続可能な社会づくりの担い手を育む教育です。

この考え方は、2020年度から実施される新しい学習指導要領の中にも盛り込まれており、児童・生徒に、2030年頃の社会の在り方を見据えながら「予測困難な時代において、一人一人が未来の創り手」となることを求めています。これまでの学習指導要領が「何を学ぶか」といった「現在の課題」に対応するものであったのに対し、新しい学習指導要領では、これまで以上に「何ができるようになるか」といった「未来の課題」に対応するものとなっており、SDGsが目指している2030年に、どういう人材が必要で、その育成のためには何をすべきか、どういった資質・能力が必要なのかを示しています。これは考え方の大きな変革であり、日本でもやっと教育現場に取り入れられたかと感じています。

育成すべき資質・能力の三つの柱

 
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