九州エネルギー問題懇話会トップページ情報誌「TOMIC(とおみっく)」TOMIC66号(3/5)
66号 2022年9月発行(3/5)
これまで述べてきたようなエネルギー情勢の変化は、当面収まる気配はなく、電力小売市場の混乱にさらに拍車がかかることがないとはいいきれません。新電力も淘汰が進み、最終的には現在の700社程度からかなり絞られていくのではないかと思われますが、その終わりがいつなのかは見えていません。
新電力がまず取り組む対策としては、先ほど述べたリスクヘッジなども含め、ひとつの電力調達手段だけに頼らないことが重要でしょう。
また、これまでは価格そのものが主な競争手段でしたが、燃料高騰などの諸要因もあり、今後は価格での差別化は難しくなると考えられます。経済競争には大きく価格とサービスの2種類がありますが、これからはサービスの競争になっていくでしょう。電力の有益な使い方を提案したり、セットで提供するサービスを充実させるなどで、他社との差別化を図っていくことが大切だと思われます。