九州エネルギー問題懇話会トップページ特集「カーボンニュートラルって何?」(11/18)カーボンニュートラルの実現に向けて (1)電力分野

 

特集「カーボンニュートラルって何?」

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カーボンニュートラルの実現に向けて

(1)電力分野

  • Q3-5 火力発電の今後の見通しはどうなっていますか?
  • A3-5 2019年度の日本における火力発電比率は約76%です。第6次エネルギー基本計画では、安定供給を大前提に、再エネの瞬時的・継続的な発電電力量の低下にも対応可能な供給力を持つ形で設備容量を確保しつつ、できる限り電源構成に占める火力発電比率を引き下げるとされています。

調達リスク、発電量当たりのCO2排出量、備蓄性・保管の容易性といったレジリエンス向上への寄与度等の観点から、天然ガス(LNG)、石炭、石油における適切な火力のポートフォリオを維持することが必要とされています。

次世代化・高効率化を推進しつつ、非効率な火力のフェードアウトに着実に取り組むとともに、脱炭素型の火力発電への置き換えに向け、アンモニア・水素等の脱炭素燃料の混焼やCCUS/カーボンリサイクル等のCO2排出を削減する措置の促進への取組みも必要とされています。

出典:資源エネルギー庁HP「総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会(第35回会合)」資料、
「第6次エネルギー基本計画」、「2030年度におけるエネルギー需給の見通し(関連資料)」などより作成

コラム5火力発電と脱炭素化(水素発電・アンモニア発電)

化石燃料による火力発電は戦後の高度経済成長を力強く牽引し、長い間、貴重な電力供給源として活躍してきました。

東日本大震災以降の電力の安定供給や災害時等における電力レジリエンスを支えてきました。また、火力発電は、太陽光や風力の出力変動を吸収し、需給バランス調整を行う調整力や、急激な電源脱落などにおける周波数の急減を緩和し、ブラックアウトの可能性を低減する慣性力といった機能により電力の安定供給に貢献しています。

一方で、2030年度の温室効果ガス排出削減目標の実現に向けては、安定供給を大前提に、再生可能エネルギーの瞬時的・継続的な発電電力量の低下にも対応可能な供給力を持つ形で設備容量を確保しつつ、できる限り電源構成に占める火力発電比率を引き下げていくことになります。

その際、安定供給の確保を前提として、火力発電の脱炭素化に向けた環境対応に取り組みつつ、競争力の強化・経済効率性の向上といった課題に取り組んでいく必要があるとされています。


火力発電の脱炭素化の例:水素発電・アンモニア発電

脱炭素化の例として、水素発電とアンモニア発電の概要を紹介します。

 
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