九州エネルギー問題懇話会トップページ特集「どうする?地球温暖化」(4/13)2.地球の将来予測
このまま温暖化が進むと、地球は一体どうなってしまうのでしょうか。最新の研究によって、
地球温暖化が私たちの生活や社会にさまざまな影響を及ぼすことがわかってきています。
そのようなリスクが迫っているのかを解説したいと思います。
IPCC第5次評価報告書では、温室効果ガス排出量の段階によって複数のシナリオ(RCPシナリオ参照)を想定しています。いずれも2100年に想定される温室効果ガス濃度と気温上昇の予測で、4つのシナリオがあります。
人為的な起源による温室効果ガスの排出抑制を今以上に行わない場合(RCP8.5)、最大で4.8℃、最小でも2.6℃上昇すると予測しています。一方、可能な限りの温暖化対策を実施した場合(RCP2.6)、気温の上昇は0.3〜1.7℃と予測されています。
温暖化は気温だけでなく降水量にも影響をもたらします。温かい空気は冷たい空気より多くの水蒸気を含むことができるので、気温が上がると蒸発量も降水量も増えるからです。また地域や季節によって極端化し、降水量の地域差によって干ばつなどになる地域も現れます。
実際に1901年から2010年までの世界の降水量を見ると、1951年以降から現在にかけて北半球の中緯度で降水量が増加しています。一方、西アフリカやオーストラリア南西部では降水量が減少しているのです。