九州エネルギー問題懇話会トップページ特集「どうする?地球温暖化」(11/13)3.温暖化への対応
再生可能エネルギーには太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスなどが含まれ、CO2を出さない発電方法として注目を集めています。多くの再生可能エネルギー技術は、近年、大幅な性能向上・コスト低下を示しており、大規模普及が可能な水準まで技術レベルは向上してきています。
また、固定価格買取制度や再生可能エネルギー技術に関する政策を実施することで、近年の導入量増加に成功しましたが、市場におけるシェアを大幅に拡大するには、多くの再生可能エネルギー技術が引き続き制度面等からの支援を必要としています。
現在、利用されているエネルギーの中で、CO2の排出量が少なく、安定的に電力を供給できる電源が原子力です。確率された技術を持ち、エネルギー供給の低炭素化に貢献できる原子力ですが、課題やリスクもあります。運転リスク、使用後の放射性廃棄物の処理問題、核兵器拡散の懸念などです。こうした課題について、社会全体で議論していくことが大切です。課題のいくつかを解消するための新たな核燃料サイクル、炉型技術の研究が進められています。また、日本では安全性向上の取組みにより新しい規制基準を満たし、地元自治体の同意を得て再稼働する発電所が出てきています。
CCSは、発電所や工場などから排出されるCO2を含んだガスから、CO2を分離・回収して、地中に送り込み、地下深くの安定した地層の中に貯めることで、大気中に放出されるCO2を減らす技術です。
現在、世界では稼働中のものから計画・構想中のものまで加えると、38件(2017年1月現在)の大規模なCCSプロジェクトが進行中です。日本では2012年から北海道苫小牧市で「CCS実証プロジェクト」が開始されています。