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3-2地熱発電の見通し

貴重な国産エネルギーとして導入拡大が期待されていますが、課題も多くあります。

課題

  1. 地熱開発は、地熱貯留層を探し当てて実際に発電にいたるまでに、およそ10年という長い期間がかかる。
  2. 資源は地下深くにあるため、掘削調査をしても、蒸気や熱水を確実に掘り当てることができるとはかぎらない。
  3. 井戸を1本掘るのに数億円の費用が必要。

新たな技術開発への取組み

  1. 開発リスクやコスト低減のために、熱水や水蒸気の有無、地層の状態といった地下構造の探査技術の向上。
  2. 発電所の運転開始後に十分な蒸気量が維持できるよう人工的に水を注入する技術(人工涵養)の開発。
  3. 革新的な「超臨界地熱発電技術※5」の開発※6

※5:従来よりもさらに地下深く、マグマに近い部分にある超臨界状態の熱水資源(温度、圧力により「超臨界状態」、つまり液体と気体の区別がつかなくなっている水)を活用することで、これまでよりも大規模な発電が可能になります。

※6:超臨界地熱資源は、超高温・超高圧であることに加え、酸性濃度が高いといった特徴があり、井戸やタービンなど設備の腐食対策技術、大深度の掘削技術の開発が必要となります。


革新的地熱発電技術の開発 *Enhanced Geothermal Systems(地熱増産システム)

地熱発電の更なる導入拡大に向けて、超臨界地熱発電や高温岩体地熱発電等の技術開発を実施

地熱増産システム

出典:資源エネルギー庁HP「クリーンエネルギー戦略中間整理」、
「もっと知りたい!エネルギー基本計画C 再生可能エネルギー(4)豊富な資源をもとに開発が加速する地熱発電」より作成

 
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