九州エネルギー問題懇話会トップページ講師コラム「エネルギーの明日」Vol.22 生きる力を育むエネルギー環境教育(3/4)
学校で学んだことを実践することも重要です。子どもたちが学校で学んだ知識を実践する場として家庭の役割は大きいと思います。
家庭で実践しながら学びを深める題材としてもエネルギーは最適です。電気やガスなどのエネルギーは子どもたちにとっても身近な存在ですから、電気やガスが止まるとテレビが見られない、ゲームができない、お風呂に入れない、料理ができないなど、子どもたちも自分のこととして具体的に考えることができます。電気やガスが果たしている役割や、使い続けられるようにするにはどうすればいいのか、家庭で話し合ってみるのもいいでしょう。毎日の食卓で今日の出来事を話すように、エネルギーのことを気軽な話題として話せるようになってほしいと思います。
家庭で学ぶ時に大切なことは、たとえ親子であってもお互いに学び合う姿勢を持つことです。人生経験が豊かな大人でも、知らないことがあっても不思議ではありません。子どもの言うことだからと最初から否定せず、知らないことも素直に受け入れるようにしましょう。また、家族で一緒に楽しみながら学ぶことも大切です。例えば、親子で参加する科学実験教室などで、子どもより親の方が夢中になって工作をしていることもあります。大人の方も、子どもと同じ視点に立って、同じことに気づき、学ぶ機会となるかもしれませんので、ぜひ子どもと一緒に楽しみながらチャレンジしてみてください。
親子で勉強すると学習効果が高いともいわれます。家庭の中で親子一体となって何かに取り組むことはお互いの成長に繋がります。知らないことや興味がないことのニュースはスルーしてしまいがちですが、いろいろなことを学ぶことで興味のなかったニュースでも見方が変わります。大人も子どもも、学びの扉を開けることにつながるのです。