情報誌「TOMIC(とおみっく)」

68号 2023年9月発行(2/5)

  • 印刷
  • PDF
 

TOMIC第68号 高レベル放射性廃棄物の最終処分を考える〜次の世代に負の遺産を残さないために〜

高レベル放射性廃棄物の地層処分について

日本での使用済燃料の再処理は青森県六ヶ所村で行われる予定です。ここでガラス固化体が製作され、発熱率が数百ワットに下がるのに必要な期間(30〜50年間ほど)貯蔵され、その後、最終処分場に運ばれ処分されます。現在、六ヶ所村には海外で再処理された際に製作されたガラス固化体が貯蔵されています。

現在、最も問題点が少ない最終処分の方法として世界的に採用されているのが地層処分です。地上で管理すると、地震や台風などの自然現象、人間による戦争やテロ等の問題があります。他にも宇宙処分、海洋処分、氷床処分などの方法が検討されましたが、いずれも問題点があり、最も安全確実で自国での処分が可能な方法が地層処分なのです。

地層処分は、人間の生活環境から隔離された地下300mより深くかつ安定な地層(岩盤)に人工的な複数の防護壁(人工バリア)と天然の岩盤(天然バリア)とを組み合わせて放射性物質を閉じ込める「多重バリア」の考えに基づいています。

※多重バリアシステムの詳細については「とおみっく」第54号をご覧ください。

人工バリアと天然バリアを組み合わせた多重バリアシステム

放射線量の遷移について

 
ページの先頭へ戻る