特集「どうする?これからの日本のエネルギー」

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各エネルギーの特性 5水力 Hydroelectric power

日本には、水力発電所が約2,000箇所あり、水力の一次エネルギーに占める割合、2012年で2%となっています。水力は、資源のない日本にとって貴重な国産エネルギーですが、既に、大規模に発電できるところは開発し尽くされており、今後、開発されるとしても、小規模なものが中心となりますので、大幅な増加は期待できません。

水力発電には、河川の水を利用する一般の水力発電とは別に揚水発電というものがあります。

一般の水力発電の仕組み

揚水発電は、夜間など電力需要の少ない時間帯の余剰電力を使用して、下部貯水池(下池)から上部貯水池(上池ダム)へ水を汲み上げておき、電力需要が大きくなる時間帯に上池ダムから下池へ水を落とすことで発電する方式です。この発電の目的は、電力需給の平準化を狙ったもので、電気は蓄えることができませんので、電気の変わりに水の形で蓄え利用するものです。しかし、この発電方式では、発電できる電力量が水を汲み上げる時に使った電力量の7割程度ですので、エネルギー効率が極めて悪く、コストや資源の有効利用の観点から、利用方法を考えていくことが必要です。

揚水発電所の仕組み

 
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