特集「『放射線』ってなに?」

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5放射線被ばくってなに?

5-3内部被ばく
放射線の透過力と影響の範囲

外部被ばくの影響範囲は、5-2で説明した通りですが、内部被ばくでは、

  • α線、β線、γ線を放出する全ての放射性物質が体内の細胞に影響を及ぼす可能性があります。
  • α線の場合は、飛ぶ距離から考えても、その影響は放射性物質が存在する組織内に限定されますが、生物への影響力は強く、内部被ばくに関しては特に気を付ける必要があります。
  • γ線の場合は、飛ぶ距離が長いため、全身に影響を及ぼす可能性があります。

環境省HP:「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(令和4年度版)」
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r4kisoshiryo/r4kiso-01-03-10.html

内部被ばくと放射性物質の蓄積

体に取り込まれた放射性物質は体内で放射線を放出します。放射性物質の種類によっては、特定の臓器に蓄積することがあります。これは放射性物質の化学的性質によるものです。

【参考:3-5 放射能は時間とともに減っていく ●原発事故由来の放射性物質の半減期】

  • ストロンチウムはカルシウムに似た性質があり、体内に入ると、骨などのカルシウムのある所に蓄積する性質があります。
  • セシウムはカリウムに似た性質があり、体内に入ると全身に分布する性質があります。
  • ヨウ素は甲状腺ホルモンの構成元素なので、放射性ヨウ素も安定ヨウ素も、甲状腺に蓄積する性質があります。

環境省HP:「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(令和4年度版)」
https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r4kisoshiryo/r4kiso-02-01-04.html

 
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